サンマは不良だけどイワシがおいしい!イワシが人気になっている秘密は?
夏を過ぎて秋になると美味しいサンマは秋の食卓には欠かせないでしょう。
しかしそんなサンマも漁獲量を減らし、シーズン外でも不漁が続き、サンマの市場価格も高め、そんなピンチに新たなる代打が現れました。
それが同じ青魚のイワシです。
今回はそもそもなぜサンマが不漁なのか?やイワシが登場した理由などお伝えします。
イワシ漁獲量好調の理由
話題のイワシは入梅イワシと言われており千葉沖から北海道の海域で好調です。
銚子港では1日でイワシ3000トンが市場に出され、キロ単価100円から300円の価格で取引きされています。
脂ノリも良く、8月はさらに脂がのり、刺身や南蛮漬けイワシフライなどに適しています。
中堅スーパーなどが1匹100円で販売され売れ行きも好調で、不漁の続くサンマの代打としてしばらく市場を賑わせそうです。
そもそもサンマはなぜ不漁に?
サンマの漁獲量低下は乱獲です。
近年韓国、台湾中国、ロシアが、漁獲量を増やし、日本のサンマが美味しい!とアジア圏を中心に話題となり、大量に採れて安価なことから乱獲が始まりました。
そもそもサンマは日本が世界1の消費量を誇っていました。
ですが、台湾や中国でも食べられるようになり、このままではサンマが絶滅する可能性があるということで、世界の水産業者が集まる会議を開き、サンマを獲る国同士で漁獲量を定め、世界のサンマは年間55万トンを上限に各国が合意となりました。
この制限を設けたのはサンマという水産資源を守る為です。
サンマが自然に個体数を増やし十分な量が確認されれば解禁となりますが、それまでは制限があり、それに比例してサンマの価格は上昇傾向になりました。
以前は1匹100円から150円くらいで市場に出回りましたが、流通数が減った為、高いと1匹300円から400円で市場に出回るようになりました。
サンマは栄養バランスや体に良い効果があり安価な為、長年家計を助ける魚として庶民の味方でありましたが、ここ数年は漁獲量も市場流通も低下し漁師も頭を悩ませる事態でした。
そんな中、ピンチヒッターとして、イワシが市場に顔を出し始めたという訳です。
嬉しい悲鳴だけど懸念もある?
兎にも角にも、イワシ登場で万事解決かと思われましたが、イワシブームに懸念する声もたくさんありました。
それはイワシもいずれサンマと同じ道を辿る可能性が高いかも知れないという意見でした。
サンマと同じように、近隣諸国も漁獲量を上げていけばイワシも危ないという懸念です。
漁獲量の枠決めは外国の事情や日本の事情もあるため、なかなか話が進むことがなくサンマも55万トン合意にかなりの労力と時間がかかりました。
漁師の生活もあるので、すぐに別の水産資源を獲る設備にお金をかけることは中々難しいというのが、乱獲につながる原因でもあります。
また水産資源をどのように上手くコントロールし繁栄させて行くかも、まさに水産資源の大事なテーマと言えますが、この辺りの話もあまり進んでいないのが、最も大きな原因でしょう。
まとめ
日本人にとってサンマがなくなるかも知れないというのは本当に大きな問題で、食べれなくなればショックな人も多いのではないでしょうか?
毎年おいしいサンマが食べれるようになるには漁師さん達の活躍と英断もいるかも知れませんが、そもそも大量に消費をしている我々消費者にもやれることが多いような気がします。
その一方で日本では大量の食料ロスがあり、毎年何十万トンの食べ物が無駄に捨てられています。
これを考えると、本気で未来のことも考えながら食べ物を無駄なく消費出来るよう、努力もしていかなければならないのだと思います。
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